英語教室の先生と子どもたち
子どもが英語を習っているなど小さい頃から英語学習に親しんでいると、子どもの英語のレベルはどのくらいなのか、親としては気になってくるものではないでしょうか。英会話スクール・ポムでは、子どもたちの英会話の力試しとして2つの児童英検を準備しています。

今回は、おすすめの児童英検2選として「英検Jr. ®」と「JAPEC児童英検」について、それぞれの特徴やレベル、受験がおすすめな方など詳細を解説していきます。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

【児童英検】英検Jr.(えいけんジュニア)

英検Jr.とは、広く知られる英検(英語検定協会主催)の子ども版で、1994年にスタートした児童英検です。 主な目的は、子どもの英語学習の意欲向上となっています。

【英検Jr.の詳細】

主催、運営 公益財団法人 日本英語検定協会
対象年齢 年齢制限なし(幼稚園~小学生が目安)
グレード ブロンズ、シルバー、ゴールドの3つ
試験形式 ペーパー版、オンライン版の2種類
実施回数 3回/年
テスト時間 約30~45分

 

それでは、英検Jr.の特徴を詳しく見ていきましょう。

英検Jr.はリスニングのみで行われるテスト

英検Jr.は、CDなどから流れる英語を聞き、合っているイラストに丸を付けるだけのシンプルなリスニングテストです。 そのため、アルファベットがまだ読めないというお子さんでも挑戦しやすいでしょう。

英語学習を始めたばかりの頃に、もっとも重要だと考えられているリスリング力を測れますので、親御さんにとっても子どものリスニング力のレベルを把握できるというメリットがあります。

英検Jr.は3つのグレードがある

英検Jr.では、対象年齢や英語のレベルが低い順からブロンズ・シルバー・ゴールドの3つのグレードが用意されています。出題内容には、合っているものを選ぶだけでなく、ヒントを聞いて答えを予想するものもあります。

また、一般的なレベルアップの流れとしては、ゴールドを経験してから英検5級へ進むことが多いようです

レベル
(テスト時間)
ブロンズ
(約30分)
シルバー
(約35分)
ゴールド
(約45分)
小問数(大問数) 40(7) 45(9) 50(9)
テスト分野 定型表現・語句・挨拶などの聞き取り 定型表現中の前置詞、否定文などの聞き取り 3往復以上の会話、5W1H文などの聞き取り
主な言語材料 食べ物・動物・色・天気・乗り物など 趣味・スポーツ・学校・感情・電話での応答など 日本や外国の話題、文化、将来のこと、自分の考えなど
受験の目安
(学習経験の長さ)
半年~2年程度 1~3年程度 2~5年程度

英検Jr.には合否判定がない?

英検Jr.は、育成型の英語試験となっています。そのため、試験成績は合否ではなく正答率という形で表されます。

また、さらに上のグレードを目指せるよう、進級の目安もわかるようになっているのが特徴です。 たとえば、ブロンズで正答率80%以上ではシルバーへ、シルバーで正答率80%以上ではゴールドへ挑戦してみてもよいレベルだとされています。

小学校の外国語活動レベルを測ることができる

英検Jr.は小学校の外国語活動に対応していますので、その学習成果を確認する術にもなります。全国規模で実施されていることもあり、年齢や学習経験の長さが同等の受験者の平均値が示されるのもメリットです。

英検Jr.がおすすめな人

英検Jr.は、次のような人におすすめです。

  • 合否判定ではなく正答率で子どもの英語レベルを把握しておきたい人
  • 子どもが楽しみながら英語の資格試験を経験できる機会が欲しい人
  • 将来に子どもの英検受験を考えている人

【児童英検】JAPEC児童英検(全国統一児童英語技能検定試験)

JAPEC児童英検とは、その名のとおりJAPEC(ジャペック)が主催・運営している子ども向けの英語検定です。主な目的は、子どもが英語で聞く・話す能力を客観的に正しく評価することとなっています。

【JAPEC児童英検の詳細】

主催、運営 一般社団法人 日本児童英語振興協会(JAPEC)
対象年齢 3~14歳が目安
グレード 6~1級の6つ
実施回数 1回/年
実施日 毎年10月1日~翌年8月31日内で申込団体が決めた日
テスト時間 約30~50分

 

では、JAPEC児童英検の特徴を詳しく見ていきましょう。

JAPEC児童英検はリスニングとスピーキングで行われるテスト

JAPEC児童英検では、いずれの級もリスニングとスピーキングという2つの技能問題で構成されています。この2つの項目テストによって、英語でのコミュニケーション能力を測ります。

英語を使った他者とのコミュニケ―ションは、まずは相手の言っていることが理解できなければ始まりません。その後、自分の気持ちを伝えることでコミュニケーションが成立します。JAPEC児童英検は、この2つを叶えられてこそ英語の能力があるという考えです。

JAPEC児童英検には6つのレベルがある

JAPEC児童英検では、英語のレベルが低い順から6~1級のレベルが用意されています。それぞれの平均的な年齢層や学習期間、テスト範囲、使用単語数などは次のとおりです。

年齢層
(学習期間)
テスト範囲
(使用単語数)
リスニングテスト
(筆記試験)
スピーキングテスト
(担当講師との口頭試験)
6級 3~7歳
(約半年)
家庭での挨拶・数・色などを聞いて理解し初歩的なコミュニケーションができる(約350語) 約25分 約3分
5級 5~8歳
(約1年)
値段・時刻・年齢・場面状況を聞いて理解する、Yes/No、How many・Where、進行形など(約600語) 約5分
4級 7~10歳
(1~3年)
アルファベットを正しく書く・さまざまな場面での会話を聞いて理解する・How many・Where・What・orなど(約800語) 約30分 約5分
3級 8~11歳
(2~4年)
さまざまな場面での会話・手紙文を聞いて理解する、Who・or、自分の趣味や好き嫌いについて口頭で答えるなど(約1,000語)
2級 9~12歳
(3~5年)
道案内・メール文・スピーチなどを聞いて理解する、How・or、日常生活についての質問に口頭で答える(約1,300語) 約40分 約5~8分
1級 10~14歳
(4~6年)
日記・旅行記を聞いて理解する、How long・How often・Why、イラストの状況を口頭で答える(約1,600語)

 

なお、2020年度より小学校で覚える単語の目標数は約600~700語に設定されていますので、4級を含めた上位級では小学校の英語学習の範囲を超えることになります。

JAPEC児童英検は点数により合否が決まる

JAPEC児童検定では、リスニングとスピーキング両方のテストの合計点で合否が判定されます。

  • 6級…合計60点以上で合格(ただしスピーキングテストで5点以上が必要)
  • 5~1級…合計70点以上で合格(ただしスピーキングテストで15点以上が必要)

JAPEC児童英検がおすすめな人

JAPEC児童英検の口頭試問は、普段から慣れ親しんだ担当講師との間で行います。扱われる素材も、子どもたちがよく知っている童話やクイズなどですので、気楽に受験できるのがメリットです。

次のような人は、ぜひJAPEC児童英検にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

  • 子どものコミュニケーション能力を「聞く」「話す」の両方で把握したい人
  • 緊張せずに気楽に英語検定試験を経験して欲しい人
  • 試験を経験して、英語への興味を深めて欲しい人

まとめ

おすすめの児童英検2選として「英検Jr.」と「JAPEC児童英検」を挙げましたが、どちらも子どもの英語学習の進捗状況を把握するのに有効なテストです。子どもの英語力を確認して将来につなげるためにも、定期的に児童英検にチャレンジすることをおすすめします。

英会話スクール・ポムでは、これら2つの児童英検を受験するための授業も行っています。英語学習では、まずは耳から楽しく慣れ親しんでいき、英語で物事を考えられるような英語脳に育てていくのが目標です。児童英検の受験を検討する際は、ぜひお気軽にお問い合わせください。