英検5級は、多くの小学生が受験する英語の初歩的な級数となっています。これからお子さんの受験を控えている方は、英検5級はどのくらいのレベルなのか気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、英検5級合格を目指す方に向けてレベルや合格率、試験構成の詳細、おすすめの合格対策などについて詳しく解説していきます。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
英検5級とは
まずは英検5級の概要やレベル、合格率などについて確認していきましょう。
英検5級のレベルは中学初級程度
英検は1~5級まで7つの級があり、その中で英検5級はもっとも簡単なレベルの級になります。合格するためのレベルの目安は、中学初級程度の英語を習得していることです。
具体的には、本格的に英語を習い始めた方を対象とした級であり、中学1年生までに学校で習う英単語やイディオム、文法までが範囲になります。そのため、受験生の中には多くの小学生も見られます。英検5級では、英語学習において基礎的で重要な内容が出題されるのが特徴です。
英検5級の合格率は約80%
英検5級の合格率について、英語検定協会で最後に公式な数値として発表されたものは、2015年度で81.4%とされています。実はこれ以降の合格率については、公式で未公表となっています。
しかし過去の傾向から、英検5級の現在の合格率も約80%以上、受験者5人中4人は合格する認識で問題はないでしょう。
英検5級の試験構成
英検4~5級は、一次試験のみで合否が決まります。この一次試験は、基本的に前半のリーディング問題と後半のリスニング問題で構成されています。3級以上の上位級では、一次試験合格者のみ二次試験のスピーキングテストに進むことが可能です。
英検5級で出題される主な場面は、家庭・学校・地域・電話などで、話題としては趣味・旅行・天気・道案内・自己紹介・近況報告などが挙げられます。英検5級の試験について、その構成や内容、制限時間を知り、テスト対策にぜひ役立てましょう。
英検5級の前半はリーディング問題
英検5級におけるリーディング問題(筆記)は、次の3項目で構成されています。
【英検5級リーディングテスト(20分間)】
問題数 | 問題文の形式 | 解答方法 | |
---|---|---|---|
①短文の語句、空所補充 | 15 | 短文、会話文 | 4つの選択肢から選ぶ |
②会話文の空所補充 | 5 | 会話文 | |
③日本文付き短文の語句並べ替え | 5 | 短文 |
英検5級の後半はリスニング問題
英検5級におけるリスニング問題は、次の3項目で構成されています。問題文はそれぞれ2回ずつ放送されますので、焦らずに落ち着いて聞くのがポイントです。
【英検5級リスニングテスト(約20分間)】
問題数 | 問題文の形式 | 解答方法 | |
---|---|---|---|
①会話の応答文を選ぶ (補助イラスト付き) |
10 | 会話文 | 3つの選択肢から選ぶ |
②会話の内容で一致するものを選ぶ | 5 | 4つの選択肢から選ぶ | |
③文の内容に一致するイラストを選ぶ | 10 | 短文 | 3つの選択肢から選ぶ |
英検5級:希望者はスピーキングテストも受験可能
英検5級の受験者は、スピーキングテストで話す力を試すことも可能です。こちらは試験日当日ではなく後日、自宅でオンラインにて受験する形になります。
英検5級のスピーキングテストは次の4項目で構成されていて、受験できる回数は申し込みごとに1回のみとなっています。
【英検5級スピーキングテスト(約3分間)】
問題数 | 解答方法 | |
---|---|---|
①20語程度の文章を音読する | 1 | 録音型面接 |
②音読内容についての質問に答える | 2 | |
③受験者自身についての質問に答える | 1 |
英検5級の合格ラインは?
合格率約80%以上といわれる英検5級ですが、その合格ラインはどのように設定されているのでしょうか。
結論からいえば、最終的に合計で満点の約60%以上を取れるように勉強していれば合格に結びつきやすいでしょう。というのも、新方式のCSEスコアが採用されているため、英検5級に限らず、現在は自己採点で合否を判断できない仕組みになっているためです。
では、その仕組みを順番にわかりやすく説明してきましょう。
英検5級の合格基準スコアは419点/850点満点中
英検5級における合格基準スコア(点数)は、次のように固定されています。
【一次試験】 | 合格基準スコア | 測定技能 |
---|---|---|
英検5級 | 419点/850点満点 | ・リーディング425点 ・リスニング425点 |
リーディングとリスニングの各技能で、それぞれ425点ずつの配点となっています。その両方でまんべんなく点数を取り、合計で850点満点中419点をクリアすれば合格ラインです。
以前はどちらかの技能で高得点を取れば合計点をカバーできましたが、現在の方式では両方の項目である程度の点数を取らないと不合格となる可能性があります。
CSEスコア方式では各技能の正答数をもとに配点が決まる
CSEスコア方式では、全答案の採点が終了した後に、正答数をベースとして統計的手法を取り配点が決まる仕組みです。そのため、自己採点では合否をはっきりさせることは難しいものになっています。そのため、同じ正答数であっても回によってスコアが違ってくるのです。
毎回の配点は変化するものの、各問題の数は固定されていますので、最終的に合計で65%以上の得点を取れるように勉強を積み重ねることをおすすめします。英検5級合格へのポイントは、リーディング(筆記)とリスニングの2技能において、バランスよく高得点が取れるように準備することだといえます。
スピーキングテストの点数は合否認定の対象外
英検5級のスピーキングテストは任意受験なので、合否認定には影響しません。参考までに、スピーキングテスト単体での合格基準スコアをご紹介します。
【スピーキングテスト】 (任意受験) |
合格基準スコア | 測定技能 |
---|---|---|
英検5級 | 266点/425点満点 | スピーキング |
英検5級に合格するための具体的な対策とは
英検5級の試験では、たとえ小学生であっても中学1年生レベルの英単語を覚えておく必要があります。英検5級用の単語帳やワークを準備して、勉強を進めましょう。またマークシート方式ですので、解答方法に慣れておくことも重要です。
できるだけ多くの過去問に触れて、出題形式や解答方法、時間配分などに慣れておきましょう。過去問については、英語検定協会のホームページでもダウンロードできます。リスニングの音声もありますので、ぜひ何度かチャレンジしてみてください。
過去問を解いたら、不正解だった部分や項目を確認します。いつも間違う箇所や傾向が把握できますので、ワークのその項目を集中的にこなし、抜けのないように準備しましょう。
まとめ
英検5級のレベルの目安は、中学1年生で習う英語の範囲です。出題形式や内容は家庭や学校、電話での会話など身近なものから、道案内や旅行などの場面で使用する英文も出題されるのが特徴です。また、英検5級の合格率については公式で未公表となっていますが、過去の傾向から現在の合格率も約80%以上と考えて問題ないでしょう。
英会話スクール・ポムでは、日本にいながら外国人講師やお友達との触れ合いの中で、自然と英語を身につけていくことができます。とくに英検でのリスニング対策として、吸収力の高い子どものころから英語に慣れておけるのがメリットです。体験レッスンや入会は随時受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。