勉強する女の子
英検4級は、現在多くの小学生や中学生が受験することの多い級となっています。これからお子さんが受験するという方は、英検4級はどのくらいのレベルなのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。

今回は英検4級合格を目指す方に向けて英検4級の概要やレベル、試験構成の詳細、合格ライン、合格対策などについて詳しく解説していきます。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

英検4級とは

まずは英検4級の概要やレベル、合格率などについてご紹介しましょう。

英検4級:レベルは中学中級程度

英検は1~5級まで7つの級があり、そのなかで英検4級は下位から2つめの難易度になります。合格するためのレベルの目安は、中学中級程度の英語を習得していることです。具体的には、中学2年生までに学校で習う英単語やイディオム、文法までが範囲になります。

中学初級レベルの5級と比べて、英検4級では出題形式や内容がより実用的なものになっていて、読解問題もあるのが特徴です。また、英検4級を取得することで、中学入試で活用できるケースも多いです。

英検4級の合格率は70%ほど

英検4級の合格率ですが、英語検定協会で最後に公式な数値として発表されたものは、2015年度で69.9%とされています。これ以降の合格率については公式で未公表となっていますが、過去の傾向から英検4級の現在の合格率も70%あたりと考えておくとよいでしょう

英検4級の試験構成とは

3級以上の上位級と異なり、英検4級は一次試験のみで合否が決まります。この一次試験は、基本的に前半のリーディング問題と後半のリスニング問題で構成されています

それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。構成と制限時間を知って、テスト対策にお役立てください。

英検4級の前半はリーディング問題

英検4級におけるリーディング問題(筆記)は、次の4項目で構成されています。

【英検4級リーディングテスト(35分間)】

  問題数 問題文の形式 解答方法
①短文の語句、空所補充 15 短文、会話文 4つの選択肢から選ぶ
②会話文の空所補充 5 会話文
③日本文付き短文の語句並べ替え 5 短文
④長文の内容で一致するものを選ぶ 10 掲示・案内・Eメール・説明文

英検4級の後半はリスニング問題

一方、英検4級におけるリスニング問題は次の3項目で構成されています。問題文はそれぞれ2回ずつ放送されますので、焦らずに落ち着いて聞くのがポイントです。

【英検4級リスニングテスト(約30分間)】

  問題数 問題文の形式 解答方法
①会話の応答文を選ぶ 10 会話文 3つの選択肢から選ぶ
(選択肢読み上げ)
②会話の内容で一致するものを選ぶ 10 4つの選択肢から選ぶ
(選択肢印刷)
③文の内容に一致するものを選ぶ 10 物語文、説明文

希望者はスピーキングテストも受験できる

4~5級の受験を申し込んだ方は、スピーキングテストで話す力を試すことも可能です。こちらは試験日当日ではなく後日、自宅でオンラインにて受験する形になります。

英検4級のスピーキングテストは次の4項目で構成されていて、受験できる回数は申し込みごとに1回のみとなっています。

【英検4級スピーキングテスト(約4分間)】

  問題数 解答方法
①25語程度の文章を音読する 1 録音型面接
②音読内容についての質問に答える 2
③イラスト中の状況を説明する 1
④受験者自身についての質問に答える 1

英検4級の合格ラインは?

合格率約70%といわれる英検4級ですが、その合格ラインはどのように設定されているのでしょうか。

結論からいえば、最終的に合計で約65%以上を取っていれば合格できるでしょう。現在の英検では新方式のCSEスコアが採用されているため、4級に限らず自己採点で合否を判断できない仕組みになっているためです。

では、その仕組みを順番にわかりやすく説明してきましょう。

英検4級の合格基準スコアは622点

英検では、各級の合格基準となるスコア(点数)は固定されていて、英検4級の場合には次のようになっています。

【一次試験】 合格基準スコア 測定技能
英検4級 622点/1000点満点 ・リーディング500点
・リスニング500点

 

リーディングとリスニングの各技能でそれぞれ500点ずつの配点となっていて、合計で1000点満点中622点をクリアすれば合格となります。また、以前はどちらかの技能で高得点を取れば総合計点をカバーできるスタイルでしたが、現在の方式では両方でまんべんなく点数を取る必要があります。

英検4級の一次試験で出題される問題数は、合計で75問です。では、その63%となる47問以上で正解となれば合格できるのかと思いがちですが、実はそうではありません。

CSEスコア方式では実際の各技能の正答数をもとに配点が決まる

CSEスコア方式では、全答案の採点が終了した後に、正答数をベースとして統計的手法を使い配点が決まる仕組みになっています。そのため、自己採点では合否をはっきりさせることは難しいのです。

このように毎回の配点は変化しますが、各問題の数は固定されています。そのため、まずはリーディング(筆記)とリスニングの2技能において、バランスよく高得点が取れるように準備することを念頭において勉強しましょう。そうすれば、最終的に合計で満点の約65%以上を取れて合格につながります。

英検4級ではスピーキングテストの点数は合否認定の対象外

英検4級では任意受験のスピーキングテストがあり、スピーキングテスト単体での合格基準スコアは次のようになっています。ただし、こちらのスコアは英検4級認定には影響しません

【スピーキングテスト】
(任意受験)
合格基準スコア 測定技能
英検4級 324点/500点満点 スピーキング

英検4級に合格するための具体的な対策とは

英検4級の試験では、すべてマークシート方式で解答します。まずはマークシートへの解答に慣れること、そしてリーディングとリスニングの出題形式にも慣れておくことが大切です。

時間内にすべて解答しておくことで正解率も上がりますので、できるだけ多くの過去問に触れておくとよいでしょう。過去問については、英語検定協会のホームページでもダウンロードできます。リスニングの音声もありますので、ぜひ挑戦してみてください。

過去問を解いたら、不正解だった部分を洗い出します。自分がいつも間違う箇所や傾向がわかってくるはずですので、問題集のその項目を集中的にこなしましょう。

まとめ

英検4級のレベルの目安は中学中級程度で、具体的には中学2年生までに学校で習う英単語やイディオム、文法までが範囲となります。出題形式や内容は5級よりもさらに実用的なものに変わり、読解問題も出てくるのが特徴です。英検4級の取得は、中学入試で活用できるケースも多いので、受験者のなかには小学生も多く見られます。

また、英検4級の合格率については公式で未公表となっていますが、過去の傾向から合格率は70%あたりと考えておくとよいでしょう。

英会話スクール・ポムでは聞いたり話したりするだけでなく、読み書きにも力を入れて英語力アップを目指します。日本人講師と外国人講師の両方が在籍しているため、英検対策としても少人数で個別対応できるのが強みです。体験レッスンや入会は随時可能ですので、ぜひお気軽にご相談ください。