英語を勉強している方の多くが、ネイティブな発音に憧れを抱いているのではないでしょうか。ネイティブな発音でなくても、意味さえ通れば英語でのコミュニケーションは叶いますが、ネイティブな発音をすることでコミュニケーションの幅が広がり自信をつけられます。
今回は、ネイティブな発音をするためのコツや勉強方法、英語の発音ルールについて解説していきます。
ネイティブな発音の特徴
ネイティブな発音とは、英語を母国語としている人が普段から使用している正確な発音のことです。一口に英語といっても、アメリカ英語やイギリス英語、オーストラリア英語、カナダ英語などで絶妙に発音やニュアンスは異なります。
ネイティブな発音をしたい方は、どの地域の英語を発音したいかを考えることが大切です。どの地域の英語であっても、ネイティブな発音には以下のような特徴があります。
- 正しい音
- アクセント
- リズムとイントネーション
正しい音
英語は、アルファベットごとに正しい音が設定されています。さらに、特定の音と音が重なると音の形が変わるなどの独特なルールもあるので、それらの音を理解して正しく発音することが重要です。
日本語が108音あるのに対して、英語は1808もの音があるため、聞きなじみのない音も数多くあります。ネイティブな発音に近づくためには、まず英語の正しい音を把握しましょう。
アクセント
アクセントとは、英単語の特定の音節を強く発音することです。たとえば「English」という単語は、最初の「E」にアクセントが置かれているため、強く発音する必要があります。
これらのアクセントが正しくないと、ネイティブな発音とは程遠いものとなります。アクセントによって意味が変わる英単語もあるので、正しいコミュニケーションには適切なアクセントの理解が重要です。
リズムとイントネーション
英語のリズムとは、英文の強弱やスピードのことです。たとえば英語では、強調したい言葉や意味がある言葉は強く発音されます。リズムが強い部分によって強調したいことが変わるのも、英語の特徴のひとつです。
イントネーションは、英語文章における抑揚です。Yes・No疑問文では文末の音調をあげ、肯定文では音調を下げるのがネイティブな発音の基本だといえます。
ネイティブな発音をするコツ
日本人が英語のネイティブな発音をするには、以下の3つのコツを押さえましょう。
- 口を大きく動かす
- 腹式呼吸で話す
- 口の動きをまねする
口を大きく動かす
日本語と英語の違いのひとつに、口の大きさが挙げられます。日本語は口を大きく動かさなくても伝わりやすい言語であるのに対し、英語は発音が重要なため口を大きく動かす必要があります。
ネイティブな発音を意識しながら英語を話す際は、大げさなくらい口を大きく動かしてみましょう。
腹式呼吸で話す
腹式呼吸とは、息を吸うときにお腹が出て、息を吐くときにお腹がへこむ呼吸法です。腹式呼吸は多くの息を強く出すことができ、明確な発音が可能になります。
英語を話す日本人の多くが、自信のなさから声が小さくなったりこもったりしがちです。そのため腹式呼吸を意識することで、はっきりとしたネイティブな発音に近づけられます。
口の動きをまねする
ネイティブな発音をするには、ネイティブの動きをまねすることが一番の近道です。口や舌の動かし方や音を意識しながらまねすることで、ネイティブと同じ発音方法ができます。ネイティブスピーカーにゆっくり話してもらい、口や舌の動かし方を観察するのもおすすめです。
英語の基本的な発音ルール
英語の発音にはさまざまなルールがあるため、それを理解しなければネイティブな発音に近づきません。まずはどのようなルールがあるのかを把握し、覚えながら実践して身に付けましょう。
英語のネイティブな発音の基本的なルールは、以下の3つです。
- フォニックス
- 音声変化
- 発音記号
フォニックス
フォニックスとは、発音に特化した英語の読み方のことです。アルファベット読みすると英語を「A(エー)」「B(ビー)」「C(シー)」ですが、実際の発音は「Appel(アップル)」「Bag(バッグ)」「Car(カー)」のようにアルファベットの音と異なります。
すべてのアルファベットにフォニックスが設定されているため、フォニックスを覚えることである程度の発音を理解できます。フォニックスには単音だけでなく、複数の音が重なったときのルールもあるため、ネイティブな発音を目指す方はまずはフォニックスから学習しましょう。
音声変化
英語には、リエゾンと呼ばれる音声変化が生じることがあります。リエゾンには3つの種類があり、それぞれ以下のような特徴を持ちます。
特徴 | 例 | |
---|---|---|
リンキング | 二つの単語の音がつながり一つに聞こえる | ・Thank you(センキュー) ・Do it(ドゥウィッ) ・Give Up(ギヴァップ) |
リダクション | 特定の音が省略され聞こえなくなる | ・Good day(グッディ) ・Take care(テイッケア) ・Sit there(シッゼア) |
アシミレーション | 二つの単語の音がつながり別の音に変化する | ・Miss you(ミッシュー) ・Could you(クジュー) ・Get you(ゲッチュー) |
これらの音声変化を理解することで、ネイティブな発音に近づきます。
発音記号
英語には、それぞれに発音記号がついています。発音記号によって口や舌の動かし方が決まるため、発音記号を意識することでネイティブな発音に近づけます。
日本人の発音が流暢ではない理由のひとつが、カタカナ英語です。発音記号を意識することで、カタカナ英語でない発音が叶います。発音記号は40個程度ありますが、アルファベットと関連しているのですぐに覚えられます。
ネイティブな発音のための勉強方法
ネイティブな発音を身につけるためには、コツをつかみながら地道な勉強をすることが大切です。ネイティブな発音に効果的な勉強方法は、以下の3つです。
- ネイティブの音を聞く
- ネイティブの発音をまねする
- ネイティブスピーカーと会話する
ネイティブの音を聞く
ネイティブな発音を理解するには、まずはネイティブの音声を聞くことが大切です。日本語との違いや独特な音の聞き分けを行い、ネイティブな発音の特徴をつかみましょう。
通常のスピードが難しい場合は、まずはゆっくりのスピードで耳を慣らしていくのがおすすめです。ただし、スピードが遅い音声ではリエゾンなどがつかみにくいため注意が必要です。
ネイティブの発音をまねする
ネイティブな発音を聞いたら、すぐにまねして口に出してみましょう。この勉強方法はシャドーイングとも呼ばれ、英語のリスニングとスピーキングどちらにも効果的な手段です。
一文すべてを聞いて発音すると、最初の単語の正しい発音方法があいまいになってしまいます。ネイティブの音声の2・3語あとから続いて、追いかけるように英語を発音しましょう。
ネイティブスピーカーと会話する
ネイティブな発音の近道が、ネイティブスピーカーと会話することです。リスニングとスピーキングの両方を効率的に伸ばせるほか、ネイティブの口や舌の動きを間近で見ることができます。
苦手な発音があればネイティブスピーカーに質問すると、解決してもらえるかもしれません。
まとめ
英語のネイティブな発音にはいくつかの特徴があり、それをすべて抑えるには今回紹介した3つのコツを参考にしてみましょう。正しい発音には、ルールの理解も必要不可欠です。ネイティブの音声やネイティブとの会話を活用しながら、ネイティブな発音を身に付けましょう。
ネイティブな発音を身につけるには、耳が柔軟な子どもの頃からのトレーニングが大切です。幼児向け英会話教室である大阪府八尾市の「英会話スクール・ポム」にはネイティブ講師が在籍しているため、子どもの頃からネイティブの英語に触れることができます。